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監修: 脳神経内科 千葉 川口 直樹 先生
市立宇和島病院 小児科 林 正俊 先生
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重症筋無力症用語集

重症筋無力症用語集

自己免疫疾患

本来、細菌などの外敵から身体を守る機能である免疫システムが、何らかの原因で自分自身を攻撃してしまう病気。

自己抗体

免疫細胞が作り出す抗体のうち、何らかの原因で自分自身の細胞や自己が作り出したタンパク質などに結合してしまう抗体の総称。
重症筋無力症では、アセチルコリン受容体(AChR)、マスク(MuSK)などに対する自己抗体が関与している。

アセチルコリン(ACh)

脳の命令を神経から筋肉に伝える伝達物質。神経末端から放出されたアセチルコリンが筋肉上のアセチルコリン受容体に結合することで、筋肉を動かすことができるようになる。重症筋無力症はアセチルコリンが筋肉に伝わらないことが主な原因となる。

補体系

免疫システムの1つであり、免疫細胞の一種であるマクロファージなどの捕食細胞を補助する一万、自らも膜侵襲複合体(MAC)を形成し細菌などの細胞膜を破壊する。

胸腺

胸骨の裏側にある免疫細胞を作る臓器。その大きさは握りこぶしほどで、幼児期から小児期の免疫を担う。成長するにつれ徐々に小さくなっていき、成人になるとその働きを終える。成人したのちにも胸腺組織が残る場合には、過形成胸腺あるいは胸腺腫として重症筋無力症発症の原因となることがある。

寛解

完治したとは言えないが、病状が治まっている状態。

重症筋無力症診療ガイドライン

一般社団法人日本神経学会が監修している医療者向けのガイドライン。2023年3月現在、2022 年に刊行された「重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022 」が最新となる。

指定難病

2015 年に施行された「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」に基づき、医療費助成の対象となる難病。2021 年11月時点、重症筋無力症を含む338 疾患が指定されている。